映画 『ちょき』 鑑賞会を実施しました

 12月20日(水)、上富田町文化会館文化ホールにて、人権学習の一環として設定された特設LHRの時間を使って映画『ちょき』の鑑賞会を実施しました。
 この映画は全編を和歌山盲学校をはじめ和歌山市内で撮影されており、和歌山の魅力的な街と人が生んだオリジナルストーリーです。
美容師のおじさんと、そこに髪を切りに訪れた盲目の少女のヒューマンラブストーリー。
 人権学習の一環として設定された時間ということで最初は構えていた生徒達も、映画の魅力に引き込まれ魅入っていました。静かな展開ながらもいろいろ考えさせられるテーマが織り込まれており、それぞれの生徒がそれぞれの思いで鑑賞しました。

 以下に、感想を掲載します。
 映画『ちょき』を鑑賞して   3年生女子

 この映画を観て、全盲のサキと直人との関係は、恋とかそんな軽いものではなくて、一つの親子の愛情のようなものを感じました。障害があったとしても、歳がいくつ離れていたとしても、好きだとか人を大切に想う、愛おしく感じる心は、きっとどれも間違いはないのだと改めて感じました。人を想う気持ちはどんな形であれ素敵なことだと思うし、それをお互いに伝え合うことが出来る、言い合える場所にいる、というのはすごく貴重なもので、そんな人に出会えることは本当に幸せなことなのだと思います。
 あかねちゃんが直人さんと仲の良いサキを見て、うらやましく思った気持ちも、直人さんが亡くなってしまった京子さんをずっと想っていたのも、一人一人思っていること、大切にしていること、境遇がはっきりしていて、伝えたいことや感じてほしいと思うことをストレートに表現している物語だと思いました。
  自分の気持ちを相手に伝える、簡単なようで難しいこと、伝える人がいることは、それ自体幸せであることを、持論ではありますが、この映画にもそういったことが含まれているように私は感じました。
 上記感想文が映画「ちょき」のFacebookに掲載されました。
 そして、金井監督が以下のメッセージを寄せて下さいました。

 「毎年多くの映画が公開され消費されていく中、観客の心になんとしてでも残る映画にしたいと思い映画を作っています。このような感想をいただくと、映画を通して人生観を共有し合えたような気持ちになり、とても嬉しいです。」
映画『ちょき』を鑑賞して   2年生男子

「ちょき」を見て僕は人と人とのつながり、人と過ごした時間の大切さを知りました。主人公の直人とサキが久しぶりに出会ってから過ごした時間の中で少しずつ心開いていくサキ、複雑な気持ちの直人だったけど、最後には自分の気持ちに正直になれてよかったです。
 サキが母親と会った時、僕はすごくきつなと思いました。サキも母親も会うのは恐いし、不安だから、このシーンは二人の勇気ある姿に見えました。もし自分がサキだったら、きっと会う勇気も無かったと思います。
 直人は周りの人にいろいろ言われながらもサキのために行動したりしてかっこいいと思いました。年の差がすごくあるけど、僕はすてきだと思いました。直人とサキが過ごした時間がサキの過去や直人の気持ちを超えたから最後にハッピーエンドになれたんだと思いました。
 「ちょき」の中には、人の感情が大きく動くシーンが多く、見ていて本当に現実味のあるいい映画でした。