専攻科1年生 「高校生献血学習」を実施

 2月17日(水)、和歌山県福祉保健部健康局薬務課が実施する「高校生献血学習」として、専攻科1年生(36名)を対象に、講師に上前喜彦先生をお招きし、ご講演頂きました。
 上前先生は、25年前に急性リンパ性白血病に罹り、抗がん剤や輸血治療による壮絶な闘病の後、骨髄移植をされた方です。現在は学校やイベントなどで弾き語りコンサートや、男女デュオユニット(素和歌~sowaka~)といて和歌山や京都を中心に活躍されつつ、骨髄移植や献血の大切さについて各地で講演をされています。
 ご講演では、急性リンパ性白血病の発症から入院生活について、上前先生が体験された壮絶な闘病生活についてお話いただき、病気になった事で自分の生き方について見つめ直し、現在の自分があるというお話も聞かせて頂きました。「病気になった事で得られた事もたくさんある」という、先生のお言葉が印象的でした。
 また、キーボードを弾きながら歌も聴かせて頂きました。透き通った素晴らしい歌声で心に響きました。生徒からも、入院生活での思いや、看護師の対応についてなど質問も活発に行われ、一つ一つ丁寧にお答え頂きました。
 患者としての立場からの貴重な経験を聞かせて頂き、生徒は看護師としてどのように患者様に接するべきか、自分の生き方など深く考えさせられた機会となりました。


 (生徒の感想)
 患者目線でのお話で、療養中の気持ちや、看護師の態度など、教科書ではわからない部分が少し見えた気がしました。
患者の気持ちの変化や具体的な流れが感じられ、また、ささいな声かけや態度に注意しながら患者様に関わろうと改めて感じました。
歌もうまくて感動しました。

 実際に病気になった方のお話で、リアルな思いや答えが聞けて、すごく勉強になしました。「病気で命の危険を感じた事はなく、治療で2回感じた」、という言葉が大変印象に残りました。私たちが行っていく事は確かに病気を治すためのものだけど、治療がその人にとっての苦痛となっていて、患者さんはそれに耐えているので、安易な励ましや、「リラックスしましょう」など、簡単に言葉は選べないと改めて感じました。
 病気を乗り越えられたのは、上前さん本人の強さもあるんだなぁと思いました。
告知されたときに、「報復してやろう」と思える事や、確かにショックは受けているのだけど、それを越えるだけの気持ちと、周りの人の支えがあって、今の上前さんがいて、「病気によって得られるものがある」と考えられる事がすごいなと思いました。
 力を抜く事もしながら、「まじめになりすぎず、失敗してもいいんだ」と思えました。
 本当に良い経験になりました。